基本ルール

チーム編成通常、試合は4名で行われます。

スキップ
チームに指示を出す司令塔で、たいてい最後にストーンを投げます。
サード
3番目にストーンを投げます。多くはスキップがストーンを投げる際、代わってハウス内で指示を出す役目を担います。
セカンド
2番目にストーンを投げます。
リード
チームで最初にストーンを投げます。
フィフス
オルタネイト、リザーブとも呼ばれるひかえの選手です。
一般的に1チームに1名認められます。

ゲームの流れ

先攻、後攻を決めます。公式戦では試合前にストーンを投げ、よりハウス中心近くに置いたチームに選択権が与えられます。

チーム交互に1選手2投、ハウスでスキップ(スキップが投げる際は残る3選手のいずれか)が示した位置を目指してストーンを投げます。残る2選手は必要に応じてブラシで氷上をこすり(スウィープ)、ストーンを目的地まで運びます。

各チーム8つのストーンを投げ終えた時点で、よりハウスの中心にストーンを寄せたチームに、相手チームのストーンより内側にあるストーンの数が得点として与えられます。相手チームは0点となります。これを1エンドと呼び、8エンドの合計点を競います(大会によってエンド数は異なります)。

その他のルール

  • ハウスを除くホッグラインとティーラインの間をフリーガードゾーンと呼びますが、そのセンターラインにかかった石は5投目までセンターラインから動かすことができない「ノーティックルール」を本大会でも採用しています。
  • 2エンド以降は前のエンドに得点したチームが先行となります。両チームとも0点(ブランクエンド)だった場合は、次のエンドも先行・後攻は変わりません。

カーリングショットについて

カーリングのショットには、ハウスの中にストーンを入れる「ドロー系」と
ストーンをはじき出す「テイク系」の2種類があります

ドロー系
テイク系

ゾーンナンバー

試合を見ていると、選手は「3(さん)」「7(なな)」などと番号を口にしています。これはシートにゾーン別の番号がついていて、スキップやスウィーパーが番号を指示することで、どの位置までストーンを運べばよいかわかるようにしています。

スウィープ

スウィープは、氷表面にあるペブルをブラシでこすること。こする度合でストーンの滑り具合や曲がり方を微妙に調整します。スウィーパー(スウィープする選手)は1試合あたりこの動作を約2kmも全力で行うことになります。「スウィープしろ」という場合は「yes(イエス)」「yup(ヤップ)」、「もっと強くスウィープしろ」という場合は「hard(ハード)」「hurry(ハリー)」、「スウィープをやめろ」というときは「whoa(ウォー)」「no(ノー)」、「軽く(掃除するように)掃け」という際は「clean(クリーン)」などとかけ声をかけます。

氷と用具

ストーンを滑らせるために氷の表面はデコボコ

カーリングシートのアイスは独特です。表面にはペブルと呼ばれる細かい氷の粒が無数にあり、デコボコしています。なぜこのようなアイスを作るのか。それはひとえにストーンを滑らせるためです。ストーンの底は輪状にアイスと接しますが、スケート場のように表面がフラットでは接触面積が大きいため氷との摩擦が大きく、ストーンは滑りません。一方、ペブルのあるアイスで投げると、2倍以上の距離の差が出ます。

①カーリングストーン

直径が約30cm、重さは44ポンド(19.96kg)、円周は36インチ(約91.44cm)を超えないこと、高さは4.5インチ(11.43cm)を下回らないことが定められています。
重たい石が氷上で滑り、ぶつかるため、高い耐久性、かなりの強度が求められることから、胴体部と滑走面に異なる2種類のグラニット(花崗岩)が使われています。原材料はカーリング発祥の地であるスコットランドのアルサクレイグ島産が主流です。

②ブラシ

古くは屋外で行う競技だったため、ストーンの前のゴミなどを払う目的で、ほうきのような道具(コーンブルーム)が使われていました。
屋内競技となったいまは、ストーンをよりコントロールしやすいデッキブラシ型が一般的。黒板消しに似たナイロン製のヘッドが多く使用されています。

③カーリングシューズ

氷上で滑りながらストーンをリリースする(手放す)ために、靴底にテフロンやステンレス製のスライダーと呼ぶ滑りやすいソールを装着しています。
右利き用には左足に、左利き用には右足に付いています。投げるとき以外はアンチスライダー(グリッパー)と呼ばれるゴム製のカバーを装着して使用します。